• 2026年5月14日

持続血糖測定「Dexcom G7」のご紹介 ― 適応と当院での活用法


皆さま、こんにちは。中山内科クリニック院長の幸田圭太です。

このたび当院では、持続的に血糖の動きを記録できる 「Dexcom G7(デクスコム ジーセブン)」 を導入いたしました。指先の採血だけではわかりにくい、一日のなかでの血糖の上がり下がりを「線」として把握できる新しい選択肢です。今回はこの機器の特徴と、どのような方に役立つのか、当院でどのように活かしていきたいかをご紹介します。

Dexcom G7 とは ― 持続血糖測定(CGM)という選択肢

CGM(持続血糖測定) は、皮下に小さなセンサーを装着し、間質液中のグルコース値を一定間隔で記録し続ける検査機器です。Dexcom G7はその一つで、株式会社コーブリッジが国内で2024年5月に発売を開始しました。

主な特徴は次のとおりです(出典:Dexcom Japan 公式情報)。

  • センサーとトランスミッターが一体化した、500円玉ほどの小型デバイス
  • 上腕後部(成人)などに装着し、最長10日間連続で使用できる
  • 装着後約30分で測定が始まり、5分ごとに自動で値を更新
  • スマートフォンと連携し、リアルタイムでグラフを確認可能
  • 較正(指先採血での補正)が不要、防水仕様
  • 設定した範囲を外れたときにアラートでお知らせ

どのような方が対象になるのか ― 適応について

Dexcom G7 は、ご利用になる方の状況によって保険診療選定療養という二つの枠組みで使用していただけます。

保険診療で使用できる方

2歳以上の糖尿病患者さまで、1日1回以上インスリン自己注射を行っている方が対象です。1型糖尿病の方、インスリン治療中の2型糖尿病の方が中心となります。

国内外の臨床研究では、CGMを活用することで目標血糖域内に過ごす時間(TIR)の増加低血糖時間の減少が報告されています(例:ALERTT1試験 ほか、出典:Dexcom Japan 公式情報)。すべての方に同じ効果があるわけではありませんが、日々の治療調整に役立つ情報をたくさん得られる検査です。

選定療養で使用できる方

インスリンを使用していない糖尿病の方も、「選定療養」という制度のもとで、自費負担分をご負担いただくことでDexcom G7を併用できるようになりました。普段の診察は保険診療のままで、センサー費用のみ別途のご負担となる仕組みです。

具体的な金額や手続きについては、受診時に詳しくご案内いたします。

当院での活用法

インスリン治療中の方(保険診療)

日々の血糖の動きを「線」で把握できるため、低血糖の早期発見や、食事・運動に対する血糖の反応の見える化に役立てていきます。装着中の記録は外来で一緒に振り返り、治療内容の微調整に活かしてまいります。

インスリン非使用の方(選定療養)

「健診でHbA1cを指摘されたが、自分の血糖がどう動いているかは見たことがない」「食事や運動の工夫が、本当に効いているのか実感したい」――そんなお声を診察室でしばしばお聞きします。10日間センサーを装着していただくと、ご自身の生活と血糖との関係が具体的な数字とグラフで見えてきます。

私たちが大切にしているのは、「装着して終わり」にしないことです。装着後の外来で一緒に記録を振り返り、無理なく続けられる生活の工夫を、お一人おひとりとご相談しながら見つけていきたいと考えています。

ご相談の流れ

  1. 外来でのご相談(適応や選定療養の仕組みをご説明します)
  2. ご希望に応じてセンサーを装着
  3. 10日間、普段どおりの生活を過ごしていただく
  4. 結果を一緒に振り返り、今後の方針をご相談

ご興味のある方は、診察のときにお気軽にお声がけください。

まとめ

血糖管理は、数字を下げること自体が目的ではなく、ご自身の体と暮らしを知るためのひとつの手立てです。Dexcom G7のような道具を上手に取り入れながら、お一人おひとりに合ったペースで、無理のない健康づくりをご一緒できればと願っております。


中山内科クリニック
院長 幸田圭太

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