- 2026年8月3日
健診で「糖尿病予備群・境界型」と言われたら ― 放置してはいけない理由と今できること
健康診断の結果票に「血糖値 要再検査」「糖尿病予備群の疑い」といった文字を見つけて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。「予備群」という言葉は聞いたことがあっても、それが具体的にどのような状態で、どのくらい心配すべきものなのか、正確にご存知の方は意外と少ないものです。
「今は症状もないし、そのうち再検査に行けばいいか」と先延ばしにしてしまいがちですが、実はこの段階こそ、将来の健康を左右する重要な分かれ道です。今回は、健診で指摘される「境界型」「糖尿病予備群」とはどのような状態か、なぜ放置してはいけないのか、そして今からできることについて、当院の視点から詳しくお伝えします。
「境界型」「糖尿病予備群」とは何ですか

血糖値の状態は、大きく「正常」「正常高値」「境界型(糖尿病予備群)」「糖尿病型」の段階に分けて考えられます。空腹時血糖値が100〜109mg/dLの範囲は「正常高値」とされ、まだ正常の範囲内ではあるものの注意が必要な状態です。これが110〜125mg/dLになると「境界域」に入り、いわゆる糖尿病予備群と呼ばれる状態に近づきます。HbA1c(過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値を反映する指標)についても、5.6〜6.4%は「要注意域」とされています。
境界型かどうかをより正確に判定するためには、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)という検査を行うことがあります。これはブドウ糖を含む飲料を飲んだ後、時間を追って血糖値の変化を測定する検査で、2時間後の値が140〜199mg/dLの場合、または空腹時血糖値が110〜125mg/dLの場合に「境界型」と判定されます。一方、空腹時血糖値が126mg/dL以上、OGTT2時間値が200mg/dL以上、あるいはHbA1cが6.5%以上になると「糖尿病型」の基準に該当します。健診結果の数値がこのどの範囲に位置するかによって、今後の対応の緊急性は大きく変わってきます。
なぜ「まだ糖尿病ではないから」と放置してはいけないのか
境界型・糖尿病予備群の方のうち、年間で数%の方が実際に糖尿病へと移行するとされています。これは決して小さな数字ではなく、何も対策をしないまま数年が経過すれば、相当な割合の方が糖尿病型に進んでしまう計算になります。
さらに見過ごされがちなのが、境界型の段階からすでに動脈硬化や心血管疾患のリスクが上昇し始めているという点です。「まだ糖尿病と診断されていないから大丈夫」という考え方は、血管への負担という観点では必ずしも正しくありません。糖尿病予備群は、いわば「体からの早めの警告」であり、この段階で気づけたことはむしろ幸運と捉えることもできます。逆に言えば、症状が何もない今だからこそ、生活を見直す絶好のタイミングとも言えるのです。
糖尿病への移行を防ぐためにできること
境界型の段階であれば、生活習慣の見直しによって糖尿病の発症を予防できる可能性が、これまでの研究で示されています。特に重要とされているのが体重管理で、現在の体重から3%程度を目安に減量するだけでも、血糖値の改善や糖尿病発症リスクの低下につながることが分かっています。無理な急激なダイエットではなく、少しずつ着実に体重をコントロールしていくことが大切です。

具体的な方法としては、食事内容の見直しと適度な運動習慣の両輪が基本になります。食事療法についてはこちらの記事で、運動療法についてはこちらの記事で、それぞれ取り組みやすいポイントをご紹介していますので、あわせてご参照ください。どちらも一度に完璧を目指す必要はなく、無理のない範囲から始めて習慣として続けることが、結果的に糖尿病予防への近道になります。
当院で行える精査とフォローについて
「健診結果の数値だけでは、自分が本当にどの段階なのか判断がつかない」「境界型と言われたが、具体的に何をすればよいか分からない」という方は、一度当院にご相談ください。当院では、必要に応じてOGTTを含めた精密検査を行い、現在の血糖代謝の状態を丁寧に評価いたします。
また、糖尿病内科専門医が、検査結果をもとに一人ひとりの生活背景に合わせた継続的なフォローを行います。生活改善の取り組み方や、再検査のタイミング、今後注意すべきポイントなどについても、無理のない形でご提案いたしますので、健診結果に不安を感じている方は、まずはお気軽にご相談いただければと思います。糖尿病との付き合い方全体については、こちらの記事でも詳しくまとめておりますので、あわせてご覧ください。
千城台での通院について ― 当院にご相談ください
健診で血糖値を指摘されると、「これから先どうなるのだろう」と不安になる方は少なくありません。しかし境界型・糖尿病予備群の段階は、適切な検査と生活改善によって、糖尿病への進行を防げる可能性が十分にある段階でもあります。一人で抱え込まず、まずは専門的な視点での評価を受けることが、将来の安心につながります。
当院は千城台駅直結、イコアス千城台2階(千葉市若葉区)にあり、お仕事帰りやお買い物のついでにも通いやすい立地です。無料駐車場も完備しておりますので、お車でのご来院も可能です。Web予約は24時間受付中ですので、ご都合の良いタイミングでぜひご予約ください。健診結果でお悩みの方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
